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鴎外の武士道小説

鴎外の武士道小説
http://rnavi.ndl.go.jp/books/2010/03/000010638313.php
鴎外の武士道小説_e0295821_17394734.jpg





「267p 15cm シリーズ名:PHP文庫 
佐橋甚五郎  阿部一族  安井夫人  護持院原の敵討  最後の一句  堺事件  じいさんばあさん 
著ISBN:978-4-569-67373-8
全国書誌番号:21690857
標目:森, 鴎外 1862-1922 / 長尾, 剛 1962-NDLC:KH367NDC:913.6」

阿部一族をあらためて読み返す。
犬の番をしていた侍(位はそう上ではない)とその犬、鷹番(犬番よりも身分は上らしい)が世話をしていた鷹もでもが、殉死したという描写が特に、胸をうつ。
「五助は二人扶持六石の切米取りで、忠利の犬牽である。いつも鷹狩の供をして野方で忠利の気に入っていた。主君にねだるようにして、殉死のお許しは受けたが、家老たちは皆言った。(略)
 五助はどうしても聴かずに、五月七日にいつも牽ひいてお供をした犬を連れて、追廻田畑の高琳寺へ出かけた。女房は戸口まで見送りに出て、「お前も男じゃ、お歴々の衆に負けぬようにおしなされい」と言った。
 (略)蓋をあけると握り飯が二つはいっている。それを犬の前に置いた。犬はすぐに食おうともせず、尾をふって五助の顔を見ていた。五助は人間に言うように犬に言った。
「おぬしは畜生じゃから、知らずにおるかも知れぬが、おぬしの頭をさすって下されたことのある殿様は、もうお亡くなり遊ばされた。それでご恩になっていなされたお歴々は皆きょう腹を切ってお供をなさる。おれは下司げすではあるが、御扶持ごふちを戴いてつないだ命はお歴々と変ったことはない。殿様にかわいがって戴いたありがたさも同じことじゃ。それでおれは今腹を切って死ぬるのじゃ。おれが死んでしもうたら、おぬしは今から野ら犬になるのじゃ。おれはそれがかわいそうでならん。殿様のお供をした鷹は岫雲院で井戸に飛び込んで死んだ。どうじゃ。おぬしもおれと一しょに死のうとは思わんかい。もし野ら犬になっても、生きていたいと思うたら、この握り飯を食ってくれい。死にたいと思うなら、食うなよ」
 こう言って犬の顔を見ていたが、犬は五助の顔ばかりを見ていて、握り飯を食おうとはしない。
(略)
 犬は一声鳴いて尾をふった。
(略)
「お鷹匠衆はどうなさりましたな、お犬牽は只今参りますぞ」と高声に言って、(略)」
 うわーん。パトラッシュ、なんだか眠いんだ、がここにも。状況は違えども。
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鴎外の武士道小説(PHP文庫)

森 鴎外 / PHP研究所


『森鴎外全集・136作品⇒1冊』

森 鴎外 / 森鴎外全集・出版委員会


by stefanlily | 2015-09-14 14:51 | 文学、books