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アイリス・マードック『鐘』

 アイリス・マードックの『鐘』を読んだ。 丸谷才一訳。



アイリス・マードック『鐘』_e0295821_17105798.jpg






以下、原文より抜粋。

アイリス・マードックの小説『鐘』 - A Diary
http://blog.goo.ne.jp/hans_castorp/e/2525d70c9995f47f00b80bb26f725553


集英社ギャラリー「世界の文学 イギリスⅣ」
668―669ページ
 「ときどき、猫が車の前を、それとも下生えのなかを、駆け抜けるのが見えた。
その眼はまるでまばゆい光に面と向ったようにきらきら輝く。
(略)
『どうして人間の眼はあんなふうに光らないんだろう?』
(略)
別の猫かもしれない猫が一匹、道路から離れたところにいて、一対の緑のきらめきを示し、それから姿を消した。
『眼の後ろの特別の細胞に、何かあるのだと思いますよ』とトビーは言った。」

 「‘Why are you holding your hands like that?'
he said to Dora.
‘Are you praying, or what?'
Dora had forgotten about the butterfly.
She opened her hands now, holding the wrists together and opening the palms like a flower. The brilliantly coloured butterfly emerged.
It circled round them for a moment and then fluttered across the sunlit platform and flew away into the distance.
There was a moment's surprised silence.

「『どうして、手をそんふうにしてるんだ?』と彼はドーラに言った。
『お祈りか何か、してるのかい?』
ドーラは蝶のことを忘れていた。
彼女は、手首をあわせたまま両手をあけ、双の掌を花のように開いた。
派手な色の蝶が姿をあらわす。
それはちょっとのあいだ、両手のまわりをまわってから、日の光に輝いているプラットフォームをひらひらと横切り、遠くへ飛び去った。
驚きに満ちた一瞬の沈黙があった。」

「Soon all this would be inside the enclosure and no one would see it any more.
These green reeds, this glassy water, these quiet reflections of pillar and dome would be gone forever.
It was indeed as if, and there was comfort in the thought, when she herself left it Imber would cease to be.
But in this moment, and it was its last moment, it belonged to her.
She had survived.」

「間もなくこれらはすべての僧園の囲い込みのなかにはいって、誰も見ることができなくなるだろう。
この緑の葦も、この鏡のような湖も、この円柱や円天井の静かな反映も、すべて永遠になくなってしまうのだ。
まるで、ドーラが離れるとインバーが存在しなくなるみたいな気がし、そう考えることで慰められた。
しかし、この一瞬、この最後の最後の一瞬、インバーはあたしのものだ。
あたしは生き延びたのだ。」
 
以下、「集英社ギャラリー 世界の文学 (5) 」の 目次の抜粋。

「ゴールディング 「蠅の王」(平井正穂・訳)/シリトー 「長距離走者の孤独」(河野一郎・訳)/イーヴリン・ウォー 「ピンフォールドの試練」(吉田健一・訳)/フラン・オブライエン 「ドーキー古文書」(大澤正佳・訳)/マードック 「鐘」(丸谷才一・訳)/スパーク 「マンデルバウム・ゲイト」(小野寺健・訳)/イギリス現代短編集
V・S・プリチェット 「聖人」(高橋和久・訳)/イアン・マキューアン 「ポルノグラフィー」(富士川義之・訳)/カズオ・イシグロ 「夕餉」(出淵 博・訳)/ドリス・レッシング 「アイザック・バベルに敬意をこめて」(市川博彬・訳)/フランク・オコナー(アイルランド) 「二人の里子」(篠田綾子・訳)/ウィリアム・トレヴァー(アイルランド) 「がまんの限界」(大熊 榮・訳)/チヌア・アチェベ(ナイジェリア) 「タマゴのごくもつ」(土屋 哲・訳)/ダン・ジェイコブソン(南アフリカ) 「リピ・リップマンの話」(中川 敏・訳)/ナディン・ゴーディマー(南アフリカ) 「戦士の抱擁」(土屋 哲・訳)/M・アットウッド(カナダ) 「ダンシング・ガール」(矢野浩三郎・訳)/ルース・P・ジャヴァーラ(インド) 「娼婦たち」(幾野宏・訳)/パトリック・ホワイト(オーストラリア) 「五時二十分」(越智道雄・訳) 」

 集英社の世界の文学、イギリスⅣ のなかの一つ。
翻訳は天下の丸谷才一。
毎日新聞は彼のコラムを連載していたせいか、亡くなられた時はかなり紙面を割いていた。

吉田健一訳のイーヴリン・ウォーも読みたかったけど、ちょっととっつきにくい作品だったのでパスしたのー。
軟弱でスマン。
「みぞゆう」さんのご親族ですよ、
こういう方の血筋なのに語彙力少ないねー。

既読はシリトーだけであったので大変興味深く、面白い出会いであった。


アイリス・マードック『鐘』_e0295821_17110645.jpg

なんといったって猫 新装版

ドリス・レッシング/晶文社

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イギリス〈3〉/集英社ギャラリー「世界の文学」〈4〉

加藤 光也(翻訳),河本 仲聖(翻訳),中野 康司(翻訳),小川 和夫(翻訳)/集英社

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by stefanlily | 2017-08-25 16:49 | 文学、books(海外) | Comments(0)