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大島渚と日本

このところ図書館で借りてきた本の中で圧倒的に面白かったのが、四方田犬彦の「大島渚と日本」であった。



大島渚と日本_e0295821_18221135.jpg




以下、目次の抜粋。
「第1章   日本と逆に。日本に
/第2章  宴会と配役/
第3章  異形の俳優たち/
第4章  競いあう歌、歌。
/第5章  単独で歌う者/
第6章  ぞっとするほど美少年/
第7章  初期とは何か/   
第8章  太陽の帝/
第9章  原初の死者/第10章  なぜ映画を撮れないのか/
第13章  唐がらしを煮詰める/第15章  交換と反復/
第17章  見つめる女たち/
第18章  シノ、サダ、セキ/  第19章  事後性について/第20章  日本映画のなかの大島渚/第21章  枢軸の影/
第22章  大島渚と同時代であること/後記/註/大島渚の簡単な年譜/フィルモグラフィー」  
大島監督の初期の作品がどれだけ面白くて、他のどの監督も撮らない映画であることが四方田氏の解説でよく分った。
私は初期の作品を全く見ていないのだ。
正直、映画を見ていない者にはネタばれな解説であるが、深い理解に基づいて大変分り易い文章で書かれている。

「大島渚は日本と日本文化を『正しく』表象もしなければ、代表もしない。」
…映画「絞死刑」や他の作品の解説を読むと、成る程と思う。
また、夫人である小山明子を小津監督における原節子のような、女神的には決して撮らなかったという。

北野武監督が、「雨の中で着物を乱して泣きながら佇めば、女優開眼だなんてああいうの、大嫌い」などと(もっと露骨な表現だったが)言っていたが、大島監督は美人女優であってもオブジェ(という表現が適当か分らないが)のように撮ったそうである。
武田泰淳の映画関連本を読んで、その中に短編小説が二編あり、どちらも面白かったのだがその中の「白昼の通り魔」を大島監督が1966年に撮ったということは知らなかった。
気に入った作家の小説をできるだけ多く読むことにしているので、同じ人の作品ばかりになってしまう。
泰淳の小説を読むのは多分、初めてだったと思う。
実際に起こった事件を基に書かれたそうだが、久々に圧倒される内容であった。
 大島監督の映画版は、四方田氏の本の解説によると、原作と違う脚色がなされているようだ。
泰淳の映画評(特にベストセラーを連発する作家ではなかったのだろうか?
映画がお好きだと言うのも勿論あるのだろうが、映画雑誌の連載を作家が、というのはそんなに多くあることではないような…?)の中にある映画のスチール写真の数々で、どの映画か分らないものもあった。

フランス映画の名作「情婦マノン」(アベ・プレボーの「マノン・レスコー」が原作)へのオマージュらしきスチールがあったが、「白昼の通り魔」のカットであった。
「情婦マノン」のラストシーンは映画史に残る有名なカットであるが、ネタばれになるので、大島監督の映画のどんな場面なのかは書かない。

大島渚と日本_e0295821_18222828.jpg
大島渚と日本_e0295821_18223598.jpg

大島渚と日本

四方田 犬彦 / 筑摩書房


by stefanlily | 2013-10-04 18:23 | 映画、movie